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自動車取得税は廃止される見通しですが…

平成28年度税制改正案では自動車取得税について平成29年3月31日をもって廃止される旨が明記されました。自動車取得税とは、自動車を売買などで取得した者に対して課される税金で新車の場合、取得価額に対して3%の税率で課されます。いい車があったなと思って見積もりをもらうと、あれやこれやと諸費用がプラスされ、最終的にはこんな値段になるの?といった経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

その色々な諸費用の1つである自動車取得税が廃止されるとあって個人的には喜んでいたわけですが、どうやら事情は異なるようです。

車体課税についての平成28年度税制改正案は以下のとおりです。

改正案
自動車取得税 平成29年3月31日をもって廃止
自動車税 新たに自動車税環境性能割を創設
現行の自動車税は自動車税排気量割とする
軽自動車税 新たに軽自動車税環境性能割を創設
現行の軽自動車税は軽自動車税排気量割とする

環境性能割=現行の自動車取得税?

改正案によると、環境性能割について次のように記載されています。

「①納税義務者 環境性能割は、自動車の取得が行われた際に、当該自動車の主たる定置場の所在地において、当該自動車を取得した者に課する。(注)課税対象となる自動車は、現行の自動車取得税の対象と同一とする。また、…」とあります。つまり、自動車取得税は廃止になりますが、それに代わって自動車税の環境性能割という税を設けますということです。しかも、課税標準や免税点、非課税についても自動車取得税とほぼ同様となっています。結局は名前を変更したにすぎないのでしょうか…。

車については、様々な税金が課されています。取得した際には、消費税も課され、自動車取得税も課され…これって二重課税ではないかと個人的には思うわけです。ガソリンについてもそれ自体には消費税が課されており、プラスで消費税を含む本体価格に対してガソリン税たる税金が課せられています。若者の車離れも進むなか、自動車産業の発展は工業国である日本にとって重要な産業の1つであることは間違いありません。運転する楽しさを味わいたくても、様々な税金が課せられるせいで購入価格が上がってしまい、若者が車を購入することを断念せざるを得ないならば本末転倒です。

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