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平成28年度税制改正案のポイント(外形標準課税)

事業年度終了時の資本金の額が1億円超の法人については所得に対してだけではなく資本金や給与などについても課税される外形標準課税というものが適用されます。平成28年度税制改正案にはその外形標準課税の税率についても改正が盛り込まれていますので検討します。

法人課税については「課税ベースの拡大と税率の引き下げ」という方向性ですので外形標準課税についても同様になります。ですので付加価値割と資本割については税率引き上げ、所得割の税率は引き下げとなりますが、所得割に対して課税される地方法人特別税の税率が引き上げとなり結果としては税負担が増えることになります。

仮に、付加価値額10,000,000、資本金200,000,000、所得金額20,000,000、だったとした場合には次の表のような税負担になります。

現行 改正案 改正後税負担額
H27年度 H28年度 H28年度~
税率 税額 税率 税額 税率 税額
付加価値割 0.72% 72,000 0.96% 96,000 1.2% 120,000 24,000
資本割 0.3% 600,000 0.4% 800,000 0.5% 1,000,000 200,000
所得割 年400万円以下 3.1% 124,000 2.5% 100,000 1.9% 76,000 -24,000
1.6% 64,000 0.9% 36,000 0.3% 12,000 -24,000
年400万円超
800万円以下
4.6% 184,000 3.7% 148,000 2.7% 108,000 -40,000
2.3% 92,000 1.4% 56,000 0.5% 20,000 -36,000
年800万円超 6.0% 720,000 4.8% 576,000 3.6% 432,000 -144,000
3.1% 372,000 1.9% 228,000 0.7% 84,000 144,000
地方法人特別税 93.5% 961,000 152.6% 1,257,000 414.2% 2,551,000 1,294,000
合計   3,189,000   3,297,000   4,403,000 1,106,000

法人税についても同様ですが、税率は一見引き下げられていますので税負担は減少するかのように感じます。しかし、資本金が1億円を超えるような大規模な法人にとっては増税となりますので、今後の事業計画や資金計画などについては十分に検討しなければなりません。

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