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1.202016
消費税についての経理方法~税抜か税込か~
消費税についての経理処理については税抜経理又は税込経理のどちらを選択してもよいこととされています。基本的にはどちらを選択しても利益の額は変わらないのですが、それぞれのメリット・デメリットを理解して有利な方を選択しましょう。
免税事業者は税込経理
免税事業者は消費税の納税義務がありません。納税義務がないからと言って売上に消費税をプラスしなくていいわけではありませんので、きちんと請求書には消費税をプラスして下さい。また、何か仕入た際にも免税事業者だから消費税を払わなくてよいわけでもありませんので、買い物をした際には税込価格を支払います。あくまで国に納付する義務がないだけです。
免税事業者は売上時に預かった消費税から仕入時に支払った消費税の残りを国に納付する必要はありません。従ってこれらの消費税は収益、費用として認識するので税込経理で経理処理をして下さい。
税込経理のメリット・デメリット
メリット
- 売上が消費税分だけ大きくなる
- 固定資産の取得価格が大きくなるので減価償却費の額も税抜きに比べて大きくなる
デメリット
- 少額減価償却資産の取得価格の判定も税込で行わなければならない
- 交際費の損金算入限度額も税込で判定されてしまう
- 償却資産税の課税標準額が税抜きに比べて大きくなり税負担が増える
- 期末に消費税の納税額を租税公課等で計上することになるので損益の着地見込みに影響を与える
税抜経理のメリット・デメリット
メリット
- 消費税を含まない本来の売上や仕入を把握できる
- 仮受消費税と仮払消費税の差額をおおまかな納税額として認識できる
デメリット
- 特にない
まとめ
まとめるまでもありませんが課税事業者ならば税抜経理を選択すべきです。よく「税抜経理は帳簿をつけるのに手間がかかる」と言われますが、それは手書きの時代の話で今は会計ソフトのボタン1つで税抜⇔税込を変えることが出来ます。交際費や少額資産の金額判定にも影響しますし、償却資産税については実際の税負担に影響を及ぼしまので、税抜経理をおすすめします。